意外に知らない施工基準
バルコニー屋根を設置するのに、実は一般にはあまり知られていないメーカーの施工基準があることをご存知でしょうか?
ソトハンでは、メーカーの施工基準、地域ごとの一般的な施工基準などを現地調査の際に説明しております。ご希望の施工基準にて工事を行いますので、詳しくは現地調査時の担当者までご確認ください。
屋根の出幅サイズ
柱付きバルコニー屋根を取り付けする際にはパラペットに柱を固定しますが、その柱の位置から伸ばしていい屋根先までの寸法は、メーカー、商品種ごとに定められた数値があります。(約45cm~50cm)
通常の場合、その規定寸法通りにサイズを選ぶのですが、たまに規定を超えて取り付けしている屋根があります。
お客さまがリスクを承知の上で大きなサイズを取り付けされている場合は構わないのですが、知らずに取り付けされていたら怖いですよね。
屋根の間口サイズ
同様に、屋根の間口方向のサイズが建物よりも大きい場合にも規定があります。
主に20cmまでとなっており、それ以上に屋根をはみ出させる場合は、張り出し方向に柱を追加で建てる必要があります。
柱の取り付け位置
柱付きのバルコニー屋根を後から取り付ける際の柱位置は、基本的に2つのパターンがあります。
メーカーによって正式な呼称は違いますが、主にコーナー用と中間用と呼ぶことが多いです。
バルコニーの角部分に柱が来るのがコーナー用、コーナーではなく前面部に来るのが中間用です。
このように2つのパターンがあるものの、実際には何も言われずに中間用で設置されているケースが多くあります。
これはなぜかと言うと、中間用は取り付け位置の汎用性が高く、ある程度どこにでも取り付けることができるからです。
ですが、中間用であればどこに取り付けしても良いという訳ではなく、地と呼ばれる部分への取り付けが必要です。
さらには、屋根幅に対してどこまで内側に柱を建てて良いかも決まってるので、中間用といえど設置できる場所は本来限られているのです。
なので、パラペット部に折りたたみ式の物干し掛け等の障害物が既にある場合、本来であればコーナー用での設置が推奨されます。
それにコーナー用の方が、視界に柱が入りにくいですしね。
柱の長さ
施工基準とは少し違いますが、柱についてもう一つ。
柱の長さについては、施工する職人にある程度委ねられている部分があります。
バルコニーの床部分に柱をピッタリとつける職人さんも居れば、浮かせる職人さんも居ます。
ですが、柱を床に着けての施工はあまりおすすめできません。
なぜなら柱が取り付けされるパラペット部分近くは排水溝があり、床に着けてしまうとゴミが溜まってしまうからです。
屋根の角度
バルコニー屋根の角度については、あらかじめ決まった角度があります。
実はその角度をある程度無視して取り付けすることも可能ですが、商品と壁に負担がかかる為に水漏れするリスクが高まります。
本来、角度を変更して取り付ける場合は、専用のオプション部品が必要になるのです。
3階以上の場所への設置
基本的にバルコニー屋根は、2階への設置を想定しています。
3階以上への設置に対応している商品は、一般的に耐風圧や耐積雪強度の高い商品となります。
それでも大きいサイズには対応していないのがほとんどです。
ただ、強度の問題を無視するのであれば、2階用の商品を3階に設置すること自体は可能です。
そのため、2階用のバルコニー屋根を3階に取り付けしているのをよく目にします。
費用面の問題や設置場所にもよりますが、メーカーの規定をよく知っておく事が大事なんです。