カーポートは台風が来ても大丈夫?台風前に気を付けたいことは?
カーポートは、車を風雨から守ってくれます。
また、設置の費用もそこまで高額ではないため多くの家庭で設置されています。
しかし、台風などの強い風には、注意が必要です。
通常のカーポートは、強すぎる風には耐えられるようには作られていないためです。
では、どのようなことが被害として考えられるのでしょうか。
今回は、カーポートが台風から受ける被害や対策について詳しくみていきましょう。
1.台風によるカーポート被害
台風がもたらす風雨による、カーポートへの被害をみていきます。
実際、カーポートの支柱がゆがむことは少ないものの、屋根は簡単に取れる材料でできており、強すぎる風には耐えられません。
・カーポート破損の被害例
被害が多いのは支柱よりも、屋根です。
カーポートの屋根は、台風によって割れる、破片が飛散するなどの被害が出ることがあります。
台風では強風であることが多いため、カーポートだけでなくあらゆる建物の屋根が吹き飛ぶことも少なくありません。
台風の風が下から上へ吹き上げるため、どのような建物でも屋根が引きはがされる可能性があるといえます。
そして、飛んでしまったものが近隣住民の車、家の壁にあたり損傷させるなどの被害を与えることもあります。
他にも、カーポートの屋根板が台風の風で吹き飛び、それが人に当たった場合、台風が原因だったとしてもカーポートの所有者が責任をとらなければなりません。
・カーポート破損による被害額
カーポートの屋根板の値段だけであれば、15000円~が平均的な相場となっています。
しかし、他人の車を傷付けた場合などには、その修理費などを補償しなければなりません。
また、破損が屋根板だけではなく支柱にも及ぶ場合、再度カーポートを設置できるほどの費用が発生することもあります。
そのため、被害の状況によっては、数十万円で修理するよりも新設した方が安価だといえます。
2.カーポート被害によって起きるトラブル
カーポートが台風によって被害に遭った場合、2次被害を考慮しなければなりません。
そして、仮に2次被害が発生した場合には、所有者が責任をもって対処する必要があります。
・近隣の物の破損
外壁や車などはカーポートの屋根板で簡単に傷つきます。
加えて、強い風によってそれなりの速度で屋根板がぶつかることが想定できるため、場合によっては大きく目立つ損傷を与えてしまうことがあるかもしれません。
もしそうなってしまった場合、高い確率でトラブルとなるでしょう。
外壁や車はちょっとした傷でも、再度塗装する必要があるため、高額な修理費がかかるケースも少なくありません。
・近隣住人への被害
実は、カーポートの多くの屋根板というのはそもそも飛びやすいようにできています。
支柱の強度にもよるものの、屋根板が飛ぶことで支柱に大きなダメージを与えないためです。
しかし、風で飛んでしまった屋根板が人に当たってしまった場合、トラブルという言葉では片付けられないほど重い責任が発生します。
例えば、カーポートの屋根板によって他人の顔や体に傷がついた場合、その補償は所有者が行う必要があります。
保険などで対応できる可能性もあるものの、仮に目に当たり、失明する事態となった場合には、高額な補償が必要です。
これは犯罪ではないものの、場合によってはお金では解決できない気持ちの問題が立ちふさがり、その地域に住みにくくなる被害を近隣住民に与える可能性があるかもしれません。
3.個人でできる台風前のカーポート対策
ここでは、台風の被害に遭う前にできる対処法をみていきましょう。
カーポートの屋根板は飛びやすい素材でできているものの、対処することによって被害を出さないことが重要です。
・カーポートの強化をする
カーポートは、容易に補強することが可能です。
例えば、サポートと呼ばれる屋根板のバタ付きを抑えるものや屋根板ホルダーと呼ばれる屋根板を固定するものもあります。
ちなみに、サポートは片方のみを支持しているタイプに使用するものであり、簡単に取り付けることが可能です。
屋根板ホルダーを使う場合もサポートを取り付けたうえで、使用します。
・屋根板の取り外し
台風が来る前の有効な対策として、屋根板を取り外すことも考慮しておきましょう。
簡単に取れる可能性が高く、再度設置する場合もさほど苦労することはないといえます。
この場合、所有している車が風雨にさらされることになるものの、近隣の車や人を傷つけるよりは被害は少ないことが想定されます。
また、屋根板がないため、風に当たる面積が小さくなるため、よほど強い風でなければ、折れたり曲がったりする可能性も低くなるといえるでしょう。
加えて、支柱が折れる可能性がある場合、補強することも可能であるものの、分解して支柱を強化する作業が必要となります。
そのため、屋根板の取り外しは最も簡単な被害を出さない方法だといえます。
4.風に強いカーポートを選ぶ
ここでは、風に強いカーポートについてみていきましょう。
様々なメーカーがあるものの、ソトハンでも取り扱いのある商品をみていきます。
1.ソルディーポート(LIXIL社)
耐風圧強度46m/秒で現状では、ボリカーボネートを使用しているカーポートの中で最も耐風強度があります。
1台用では、幅2,989 x奥行5,009 x高さ2,300で提供しており、費用は合計で42万円前後です。
2.ウィンスリーポートⅡ
風はもちろん、雪にも対応できるカーポートです。実は、積雪は通常のカーポート素材では耐えきれないほどの重さとなることも少なくありません。
しかし、ウィンスリーポートⅡはどんな豪雪地帯でも安心して建てることが可能です。
また、屋根板も含めすべて鋼鉄であるため、耐風強度も確保しています。
1台用では、幅3,085 x奥行5,454 x高さ2,300で提供しており、費用は合計で36万円前後です。
5.まとめ
台風によるカーポートへの被害は、所有者だけではなく、近隣の住民に対しても影響を考えなければなりません。
屋根板が飛散した場合には、車や外壁に傷をつけている可能性があり、最悪の場合は人にけがを負わせることも考えられます。
対策を講じることによって、最悪の事態を避けることが可能です。
また、カーポートを設置する場合、耐風に優れたものや屋根が飛ぶ心配のないカーポートを選択することで2次被害を避けることができます。
いざという時も考慮しつつ、カーポートを設置していきましょう。